このところの政界ドタバタ劇を酷評する。
小池新党が何故できたかというと、安倍が政敵の実力者?石破を干して続けているように、うっとうしい小池も干したことによる。
これではスポットライトを浴びること能わずと、スターになりたい彼女は、自民党安倍政治に見切りをつけ都知事選に立候補したことにより、再びスポットライトを浴び、マスコミをコントロールする技術にたけた彼女の術中に都民はハマってしまい都知事の椅子を手に入れた。
この時、小池は何かしてくれる、都民も、そして国民も、そう思うような空気ができた。
しかして、当初より都知事になりたくてなったのではなく、自民党に居場所がなく現状打開のための作戦であったので、国政への未練、日本初女性総理への野心を捨てることが出来ない思いがくすぶり続け、「新党旗揚げ」という今の事態を生んだというわけだ。
安倍政治というのは、お友達内閣と揶揄されているように、安倍に近い議員しか重用しないことが特徴で、広く他の派閥から人材を用いるという人事をしない。田中角栄の人心掌握術とは正反対だ。そして、お友達以外には厳しい姿勢を貫く。そこに今回のような事態を招く原因が潜んでいる。まっ、心が狭い男だ。
民進党が解党したことはさほどおめでたいことではない。小池新党が駆け込み寺となり、小池新党が看板を変えた民進党になるだけのこと。
この党というのは、政権与党の時代に仕出かしてしまい国民からはそっぽを向かれている。国民に不人気な"民主党"の党名では票が入らないと見るや、台湾のサイ英文率いる民進党の党名にあやかり、又はパクり、党名の看板を簡単に掛け替えた。あちらは正真正銘の保守政党なのに、左翼勢力の日本の民主党が民進党に党名を変更したことは迷惑だ、と言っていた。
それでも、国民を欺くことは出来ず、今回の選挙でもとても支持率が上がらないと見るや、今度は急転直下、解党して小池人気のおこぼれをもらうために集団移動する。そこには何の政治信念も見られない。ただ、生き延びることくらいにしか行動原理というのは見当たらない。
まっ民進党議員が小池新党で出馬するのは煙幕でしかない。
社会党では戦えないので、新進党に左派勢力が合流しガラガラポンすることにより、社会党を消し込んで分からなくしてしまったのと同じ戦法だ。
リーマンショックの原因となったのは、米国証券会社が販売する高利回りの金融商品に、高等数学を駆使して不良債権になることが予見されていた住宅バブル債権を混入させポートフォリオを組むことによって分からなくさせてしまい、世界中の投資家や金融機関に騙くらかして販売した手法と同じだ。
ところで小池新党はおこがましくも「保守政党」の看板をあげようとしているが、
これは
おかし
い
これも国民を欺く煙幕でしかない。北朝鮮危機の襲来の時節に、集団的自衛権を否定する安保法制反対の立場ではとても票が集まらない。平和ボケの国民であっても、水爆実験をされ、幾度も日本の上空を通過するミサイルを撃たれたら、流石に危機感は持っている。
当然、国防を考え国民の生命と安全を守る政党のイメージがいる。よって、現実的な危機に対応する姿勢を党方針として示している。そこへ安保法制成立時に反対派の急先鋒だった、細野が素知らぬ顔で立党式に参加し、しかも中央付近で記念撮影している。
このワンショットが日本の政治の象徴だ。今の政治は日本の伝統文化である"恥ずかしい"という感覚は失われてしまった。大和魂のあった頃の日本人は生きて恥をさらすくらいならば、迷わず死を選んだものだ。
では、憲法改正、現実的な危機対応、という保守路線を貫くかといえば、
原発
反対!
の看板を掲げ、かつてのウマの合う上司、小泉と連携する。原発への依存度が高い東京都の都知事は「原発はゼロでいい」とするのである。いったい何処が現実的な政策なのか。
海洋温度差発電や地熱発電に投資し、新しいクリーンエネルギーを志向するなどというグランドデザインなどは皆無だ。このように、原発反対派の連中というのは、いつものように代案などはなく反対するだけだ。それは小泉も同じだった。「原発を止めても火力発電だけで賄えたのでそれでいいではないか、いらないだろう」、とうそぶく程度でしかない。
それに保守政党を名乗りながらの原発反対というのは、米軍基地前で「ヤンキーゴーホーム」と、シュプレヒコールをあげながら、日米安保賛成と言っているようなものだ。
なぜ原発が必要かというと、原発は単なる電力発電施設というの役割だけではなく、最先端の科学を担う日本屈指の優秀な頭脳が集まる国家的研究機関であるし、また、そこは核開発できる施設でもあるからだ。
原発が全国に複数個所存在する原発大国であり続けることは、その現実が「日本はいつでも核開発できるぞ」ということを暗に国際社会に示していることにもなっている。つまり原発は国防を担う機関であるという側面があるということだ。
このように一つの現実に複数の意味合いが重なっているのでそれほど単純なものではない。原発反対という側面を見ただけでも、小泉も小池も国防、軍事は分かっていないということが分かる。いわゆる軍事音痴の政治家だ。刹那的感情的原発ゼロ政策や核開発タブー政策では、もう日本は守れないところまで来ている。また、政治信念からではなく、原発反対の旗印で票を集めようとする心があるならば卑しい。
それ以外に経済面でも、原発を停止し、原油や天然ガスの輸入を増やし、一日100億円も余分に国費を拠出することにより、永遠に貿易黒字しか出ない国と言われた日本は、いとも簡単に貿易赤字国に転落した。
それほど原発以外の化石化燃料に依存することは財政を圧迫させる。どうせそこにも何の対策もないことだろうよ。
だから、気軽に「保守」などと言う看板は掛けてはならない。「保守を汚すな!!」と叫びたい。
安倍でも、第二次安倍内閣の発言と行動を見ると「保守思想」とはとても言えない。安倍談話により日本の侵略を認め、従軍慰安婦問題では譲歩し、靖国には参拝せず、憲法改正案は腰砕けだ。
その事実は保守ぶっている程度でしかない。正確にいうと、確かに首相に返り咲く前は「保守」政治家であったが、首相になった瞬間から彼は豹変し悩乱し、ただただ長期政権を目指すだけの、なんちゃって保守政治家に変わってしまった。
保守とは
男塾
から配信している考え方を真の「保守」という。だから保守という表現を使って欲しくない。保守を誤解させ、乱用してはならない。
いずれにしても、民進党が大挙小池新党に合流することにより、小池にも少しはその片鱗がある保守的な面は影を段々と潜めていき、民進党の毒がまわり左翼化していくことは間違いない。「しがらみのない政治」と叫びながらも「しがらみ」の中で妥協していくことだろう。
このままいけば自民党に続き、勢力的には小池新党が第二政党に躍進する可能性が高い。保守?左翼、極左、も緊急避難先の希望の党という"雨宿り先"で呉越同舟だ。
近年寄り合い所帯政党は、馬鹿ほど出来ては消えていった。もう政党の名前も思い出せないほど出来ては消えていった。そして今回も民進党はその法則の通り消え失せようとしている。ということは、今回もどうせそうなる。
が、総理大臣を狙える第二党の党首の座を手中にしたなら、そうならないように数の多い左翼勢力に配慮するようになる。政策は益々左翼化することになる。もう、未来を見なくても簡単に予測できる。
ところで一番オモロイのは、民進党を潔く出て小池と連携して新しい政治を目指した細野だ。
「あれっ格好良く党を後にしたらみんなきちゃった」と、本人は思っていることだろう。「これでは何も変わらない」と、しょげていることだけは間違いない。
それにしても戦後最大の危機が迫っているこの「有事」に、安倍は大義無き解散を決断し、今日解散することにより政治空白を来月22日まで24日間もつくる。
解散をした時点でもう議員さんではなくなる。そのことにより自己保存本能が彼等を動かし、北朝鮮クライシスなどどうでもよく、地元に帰りただただ選挙のためだけに活動をする。外交などどうでもよい。
いやいや、元々北朝鮮クライシスのために何もしてこなかった連中なので変わらないといえば変わらないが。
そして、あろうことか、本選挙の争点が北朝鮮問題ではなく、
消費税
の使い
道を国
民に問
う!!
というのは、吉本漫才の一年生漫才師のネタより下手な冗談だ。
この期に及んで、解散総選挙をする国もなければ、解散する争点が消費税という内政問題にする国など世界中存在しない。おそらく大きな大きな国難を招くことは決まりだ。
日本人は覚悟したほうがいい。
最後にもう一言書き添えておく。
小池が、何か日本の政治を変えてくれるという期待が醸成されているようだが幻想だ。
彼女には何もできない。
まっ「クールビズ」程度の普及には向いている。
第一次安倍内閣の防衛大臣の時には、事務次官と激しく争い人を使うことが出来ず、2カ月余りで辞職するという「仕事」をした。小池には防衛省はついていかなかった。
都知事になってからは、豊洲市場の移転を遅らせ、数百億円をを浪費させ、オリンピック道路完成をまにあわないようにした、それくらいの「仕事」しかしていない。舛添は公費でパジャマを買って退陣に追い込まれたが、小池の優柔不断による豊洲市場移転の遅延により、2000万枚のパジャマを公費で買ったくらいの損失が出ている。(パジャマの根拠式・2000万枚✖3000円=600億円)
マスコミは大阪維新の会が登場した時の橋下と同じように、なぜか小池が大好きなので、そこをつつかないのだが、本当は舛添よりはるかにタチが悪い。舛添の浪費など可愛いものだ。マスメディアもつつかないのでつついておく。
彼女が何か、政治的にも政治学的にも成し遂げた実績は皆無だ。
世相講談で武村健一の話に相槌を打つ程度が彼女の仕事力である、ということを言っておく。
国民は
幻想し
ている
最期は緑で締めくくりました。
ハイ!