塾長ブログ

2018/06/13

長文ブログ  トランプの失態

非常に残念である・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

政治ショーになる可能性もあると見ていたが、まさかここまでの茶番劇を演ずるとは予想していなかった

いったいトランプは何のために金正恩に会いに行ったのだろうか




会談前は「少しも譲歩する気はない」「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)が条件」と、いきまいていたが

蓋を開けてみたら、共同声明にはそのような文言はまったくなく、「完全な非核化」という5段階ほどトーンダウンした表現に豹変していた

挙句の果ては、北朝鮮の非核化に要する費用は、「日韓両国に経済支援」の用意があり、米国は金を出さないと言う

また、「完全非核化は技術的に長い時間がかかる」として、トランプの方から「時間をかけていい」と、北朝鮮側に助け舟を出す始末

今日になり、トランプは金正恩の「核の段階的な廃棄」の要請に同意したと報道されている

即刻廃棄ではなく、「時間をかけてゆっくりと非核化しましょう」と、今まで言って来たことを覆した

つまり「譲歩」した


何で、非核化に要する費用を日本が出さねばならないのか?

今までやって来た北朝鮮に対する「米支援」は国民に「米」は全く行きわたらず、軍部でしっかり貯め込み、国民の飢え解消のためには配給しなかったし、経済支援のお金で核やミサイルを開発した事実があるのに、「核廃棄に要する費用」として支援する金を、本当に非核化のために使う保証などない

再びその支援金を軍備拡張に使い日本の驚異になる可能性の方が高いではないか


しかし、いつも、いつも、いつも、経済支援しか出来ない日本のふがいなさよ・・・・


「湾岸戦争」では世界でも最高額の経済支援をしたのに、クウェート政府からの各国への謝意に「日本」の名前は入ってなかった

それは軍隊を派遣せず、一滴の血を流すことなく、「金」だけの支援でごまかした国など評価しないということでもあった

単なる金づるの日本、戦えない日本、・・・・・・・・・・・・・・・


世界は「歴史的握手」と称えているが、今回の会談で、トランプが、つまりアメリカが、「北朝鮮の現体制維持と安全を保障する」と確約したのは

とんでもない後退であって、断じて前進ではない


あの2000万人の国民がまるごと拘束され、罪のない国民を強制収容所に監禁し、拷問を繰り返し、処刑し、国民に何の「自由」もない、人類史上類のない「全体主義国家」の「安全を確約する」とは、いったいどういうことなのか

「自由」と「民主主義」を世界に広げるために戦って来たアメリカではないのか、アラブ世界まで「自由」と「民主主義」を広げようとした国ではなかったのか

アメリカが掲げ、世界中に広げようとしている「自由」を基本とする政治体制の対局にあるところの、絶対に崩壊させねばならない、最悪の独裁者による「全体主義」という政治体制の「安全」を何故、「確約する」と言うのか


また、あの態度は何だ、

何が「一万人に一人の有能な人物」だ、「才能豊かな男」だ、どこからそのような言葉がしゃあしゃあとでるのか、理解に苦しむ

習近平との米中会談の時もそうだったが、国民を殺しまくる全体主義者を称賛し褒めたたえるトランプはゲスでしかない、いくら交渉ごとでのリップサービスとはいえ、限度を超えている そこまで持ち上げる必要などあるまいに

北朝鮮の完全非核化のプランを詰めて、具体的措置方法までも合意してから、共同宣言を出し署名するのなら分かるが、何の具体性もない総論だけの「非核化」だけを謳い、各論は全くない実効性の伴わない合意など、絵に描いた餅でしかない


あと、韓半島全体の非核化とは、北朝鮮のみならず米軍も韓半島では非核化するということ、或いは完全撤退するということを意味する


在韓米軍の縮小や撤退にも言及し、「少しも譲歩することはない」と会談前には言っていたが、大幅な「譲歩」をしてみせた


こんなので誰が喜ぶかというと「中国」である




トランプの折衝態度を見て、中国、ロシアはトランプを今後なめてかかることだろう

意外と根性のないオヤジと思われたに違いない


更に、拉致問題は確かに約束通り「言った」のだろうが、「言った」だけで「交渉」したわけではない

これもゼスチャーにしか過ぎず、何の進展もなかった

まあ当然だが、他国にお願いしても本気で解決に取り組んでくれることはない

それは日本の問題であり、米国の問題ではない

米国は北朝鮮に拘束されていた三人のアメリカ人をちゃんと取り戻している

米国は米国の国益を守ることが出来ればよいのであって、他国の国益のために働いてはくれない


国際社会はトランプに完全に肩透かしをくらった

本当にこれ以上、違う意味で歴史的な会談は過去にない

そしてこの会談は北朝鮮の全面勝利であり、追い詰めたはずのアメリカの敗北であった、と、のちの人は評価することだろう

中間選挙へのプラス評価のためにここまで信念を曲げなければならないのか


いずれにしても、米朝の対話が続いている間は、「米韓合同軍事演習」も「中断」だそうで、もう米国の軍事攻撃の芽はほぼなくなったと言ってよい

ということは、北朝鮮は「対話」を続ける限り、「米韓合同軍事演習」はしないし、無論、今まで誰も見たことのないような炎の攻撃を仕掛けてくることが保証されているということになるので、ずっと「対話」をすれば良いということになる

それは、トランプが二年半後に大統領選挙で落選するまで続ければよいということでもある

北朝鮮はそれから掌を返せばよいだけである

今回の会談は、あの不毛であった「六か国協議」と同様、いつもの「時間稼ぎ作戦」「その場しのぎ作戦」に突入させたにしか過ぎない

今後のシナリオは、北朝鮮と組みやすい、ふぬけの親北朝鮮万歳の文政権下での北朝鮮による韓半島統一、無論、北朝鮮側による統一、そして、韓半島全体を実質的に中国が支配し、大陸から韓半島まで反日一色の「核」を含む「巨大軍事連合国体制」に対して、非核国家、日本は、憲法九条に縛られたままで対峙しなければならない事態になる日が近づいた

別に大袈裟に言っているわけではない



近未来、危険区域は38度線ではなく、対馬まで南下してしまうことになる

そう感じた会談であった

いや、既に対馬は韓国、中国に土地を買われまくり、アリラン通りができ、街は韓国化してしまい、ここは、果たして日本なのかという状態の地域も出来上がってしまっている


日本は独自に備える以外もう道はない!!

最後に中国の神髄を着いたコメントを紹介して終わる・・・


中国の外交筋は、今回の会談を前に"金正恩の核放棄の意思は固い"と断言した上で、次のように付け加えたコメントをしていた


「なぜなら彼らはもう核兵器の作り方を知っているからだ、いつでも再開できる」と・・・・

核の作り方は頭脳の中にあるので、その頭脳は廃棄できない、いや、頭脳だけではなく活字化し、図解化し、マニュアル化し、再生産できるようにしているに決まっている

つまり一度「核開発」に成功した国の「核」を廃絶することはできないということ

そして今まで、「核保有国」となり「核」を手放した国は一国もない

「核保有国」となり、その軍事的優位性を実感した国が、「核」を手放すことはできない

北朝鮮を見よ!
あの世界最強国の超タカ派の大統領でさえも、北朝鮮攻撃を躊躇させ、とうとう攻撃することができず、話し合いの席に着かせ、遂には交渉で勝っていっているではないか

話し合いのテーブルにつかせたのは、表面的にはトランプであるように思えるが、本当は、金正恩がトランプを話し合いのテーブルにつかせた、と言う見方もできる

リスクの高い「軍事攻撃」が出来ない、したくないので、シンガポールまで飛んで、話しあわざる負えなくなったのである
そうさせたのは北朝鮮が核保有国である事実だし、金正恩の老獪な政治手腕である 

あの若い指導者は70歳を超える世界レベルの"タフネゴシエーター"を手玉にとっているように見えて仕方がない

これが「核保有国」だけが持つ、ディフェンス能力であり、威光だ

「核保有国」には、ヘタに手出しが出来ない

逆に「核保有国」でない、「イラク」、「シリア」、「ベトナム」、「アフガニスタン」などには、米国は何のためらいもなくミサイル攻撃を加えた

この違いは大きい

よって、あの北朝鮮の国家体制を崩壊させない限り、「北朝鮮の完全非核化」など絶対にできない!話し合いなどではできようはずがない!!

そして、「北朝鮮の完全非核化」より何倍も困難な、「金正恩体制を崩壊させる」のは、「話し合い」では1000%できないと断言できる

要するに、「軍事力」を行使することなく、「北朝鮮の完全非核化」も、「金正恩体制を崩壊させる」ことも、まずもって出来ないということ

北朝鮮攻撃のタイミングは昨年春~夏~初秋まで何度かあった



「人類は」、時期を逸してしまったのかもしれない・・・・・・・・・



何故「アメリカは」、と、言わずに、「人類は」、と、主語をグローバルにしたのかというと、北朝鮮の「非核化」と「体制崩壊」の実現は「世界核戦争」に繋がる大問題であるからである

北朝鮮の存続はイランが核所有することに直結するし、イランが核保有国となれば、「サウジアラビア」、「エジプト」、「シリア」、「イラク」、「トルコ」と、中東諸国がこぞって核所有する可能性を開く

いや、必ずそうなる!

中東には「イスラエル」という人口国家が唯一「核保有国」であり、巨大な軍事力と米英の後ろ盾で第四次中東戦争まで4連勝している

中東諸国のイスラエルへの怨恨は消えることはない、それはさんざん今回の男塾「イスラエル紀行」シリーズでその理由を語り尽くした

イスラエルを囲む中東諸国が「核保有国」になればバランスが崩れてしまう

そして、それは「核戦争勃発」を近づけることになる

本日「イスラエル紀行・アラブ編4」を配信したが、「イスラエル紀行・日ユ同祖論続編5」はまだ配信していないのだが、そこには最後に「ハルマゲトン」のことを記している

「ハルマゲトン」はイスラエルにあり、「世界最終戦争」がここで勃発すると予言されている地である・・・

もうお分かりであろう

「トランプの金正恩体制の安全の確約」すなわち「北朝鮮政治体制の維持」から「ハルマゲトン」まで、縁起の理法により、一本の線で繋がっている



だから僕は、「アメリカは」と言わずに、「人類は」という主語に置き換えたのである


この時期にイスラエルに渡航し、イスラエルとアラブを研究したので、感覚が研ぎ澄まされ、「北朝鮮の核」「イスラエル」「アラブ」の関係学が明確に、鮮明に、見事に掴むことが出来る 

神に導かれイスラエル渡航をしたが、大きな意味があったのである



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