海外旅行には高級ウイスキーを一本さげて行くのが慣例だが、今回は、サント―白州とヘネシーを持参した。
白州は、水と氷とウイスキーのほど良いバランスになったなら、つまり薄まり具合と冷え具合がマッチングしたならば、ほのかな甘みと余韻をひく淡麗な味となる。この淡麗感が白州の魅力だ。山崎が男なら、白州は女、そのような違いがある。
白州を選んだのは、ハワイの気候とマッチするからである。
このウイスキーはストレートやロックよりも、薄い水割り、ハイボールの相性がよい。
6日目にはボトルが空いていた。
次にヘネシー、この名称は若い時にブランデー黄金時代を過ごした自分世代の人間にとって格別な響きが今もある。
今はブランデーは、まったく不人気で飲む人はいないが、今も世界の王者として君臨している。
中でもXOは最高峰ではないものの、VSOPの三倍もの価格であり買うのに勇気がいる。
成田空港の免税店でこれを発見し、ついつい手が伸びて中瓶を買ってしまった。
ヘネシーを買うのは20年ぶり以上かもしれない。それほど遠い昔となる。
この高貴な味わいはヘネシー独特
しかし時代がウイスキーを好んでいる時、やはり蚊帳の外にやられた疎外感は否めない。
二本、しっかり空けて帰国した