ひところ「里山資本論」という本がよく売れた。
取材先は岡山県の勝山にあるメイケン工業だった。里山の豊かな自然と共生する循環経済の勧める内容だった。
第二弾として、今度は「里海資本論」なる本を見つけたので早速買って読んだ。
またまた、取材先は岡山県で、しかも縁が深い「日生」だった。女房殿の実家だ。
瀬戸内海の海は急速に水が綺麗になっている。
その原因を探り、やはり海と人間との共生を提唱する環境がテーマの本だ。
確かに、瀬戸内海は美しくなった。
昔頻繁に発生して漁業被害を出していた「赤潮」の発生など全く聞かなくなった。
その原因は数々あるが、牡蠣養殖が大きい。牡蠣養殖一位は広島県、三位は岡山県だ。
牡蠣一つを水槽に入れたら、濁った海水は澄んでいく。それほど浄水効果があるのだ。
もう一つは、日生で里海を復活するために「アマモ」の「植林」だ。
この藻がとてつもない浄化作用を発揮する。
それを何十年もかけて日生の漁師達、自治体は取り組んで、綺麗な海を復活させたのだ。
瀬戸大橋から見る、瀬戸内の海は確かに綺麗だ。
自然は太古の昔から実に正直だ。
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